しまなみ海道で一番今治に近い島、大島へ行きました。
せっかく上陸したので、気になっていた村上海賊ミュージアムへ。
村上海賊ミュージアム
建物がとても立派で驚きました!
のぼりもはためいていて、まるで要塞のよう!
「村上海賊の娘」のモニュメント。地元特産の大島石で作られています。
2014年に本屋大賞1位になった「村上海賊の娘」は、能島村上の大将・村上武吉の娘が主人公で、天正4(1576)年の第一次木津川口の戦いを舞台にした歴史小説です。
入り口ではマスク姿の景親公がお出迎え。
当時使われていた舟のレプリカも展示されています。
博物館の1階。村上海賊に関する12分の映像が見られます。
ご当地マンホールも展示されていました。
村上海賊≠パイレーツ
村上海賊は江戸時代あたりから村上水軍とも呼ばれていて、能島・来島・因島に拠点があった3つの家からなる組織です。
戦国時代の宣教師・ルイスフロイスに「日本最大の海賊」と呼ばれ、
それぞれ独立はしていましたが、互いに同族意識を持っていたようです。
ここは能島村上氏を中心にしたミュージアムで、当時の遺跡や発掘物や手紙などが展示されています。
「海賊」という響きは、海上の無法者「パイレーツ」を連想させますが、実際の村上海賊はそうではありません。
島が多く、潮の流れが激しい場所もある瀬戸内海の水先案内人を勤めたり、戦の時は水軍として戦ったり、今で言うと海上警察に近いイメージではないでしょうか。
時には陶磁器などの商売をしていたり、お茶や連歌を嗜んだりと風流な一面も持っていたそう。
2階には往時の絵。
今治のご当地ゆるキャラバリィさんや、愛媛のゆるキャラみきゃん。
2階の展示は撮影禁止でしたが、岩礁ピットの再現ジオラマがあったり、発掘されたものが展示されていたりと楽しめます。
村上氏に許可を得ずに瀬戸内を通行しようとした船が、「ほうろく戦法」で攻撃されて沈められた話なんかも残っていて結構面白かったです。
瀬戸内は基本的に穏やかな海ですが、狭い海峡では潮の流れが早くて渦を巻いている場所がやたらあったことを思い出し、潮が読めて操船技術が一流だったんだろうなぁと感心。
「ほうろく」の細かい原料や、生活の詳細などは、未だに謎に包まれている部分も多いことにも驚きました。
村上海賊の娘の作者さんのお手紙や色紙なども展示されていましたよ。
展望室からの眺望
3階の展望デッキから風景は開放感があって、とても気持ちがいいです。
真ん中左の小島が「鯛崎島」右が「能島」でふたつを合わせて「能島城」と呼ばれています。
能島には上陸できるツアーも開催されているようで、本丸や岩礁ピットの跡が間近で見学できるようです。
まとめ
私は未読でも十分楽しめましたが「村上海賊の娘」を読んでから訪問した方が、きっと面白いと思います。
遠い昔の戦国時代が、少しだけ身近に感じられました。
一帯は日本遺産として文化的に守られているようで、「SAMURAI」や「NINJA」のように、世界で通用する日本独自の存在として「KAIZOKU」を広める活動を行なっているようです。
次は能島に上陸してみたい!
村上海賊ミュージアム 詳細
〒794-2203 愛媛県今治市宮窪町宮窪1285
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